表計算ソフト活用講座
セルの参照
相対参照と絶対参照
操作説明
  セル参照を数式などで利用するには2種類の方法があります。
1つ目はこれまで説明に使用してきた方法で「相対参照」と呼ばれています。もうひとつの方法は「絶対参照」と呼ばれる方法で、表記方法が次のように異なります。

どちらも、そのセルにもたらす結果は同じですが、オートフィルやコピー&貼り付け操作を行うときにその違いが明らかになります。
オートフィルやコピー&貼り付け操作では、数式に規則性がある場合、貼り付け先のセル位置に応じて、数式内で使用されているセル表記が、自動的に変更され貼り付けられます。これはこれで大変便利な機能なのですが、次の例のような時には期待通りの結果とならない場合があります。
     
  例.
(1)
セル【B4】には「=B2+B3」が設定されています。セル【C2】に入力されている「女性の人数が合計人数に占める割合を求める」式である「=B2/B4」という内容を、オートフィル操作によりセル【C3】へ貼り付けます。
     
  (2)
選択領域右下にあるフィルハンドル をマウスでポイントするとマウスの形状が+に変わります。
     
  (3)
そのままセル【C3】までドラッグしマウスボタンを離します。
     
  (4)
結果は「=B3/B5」となり、期待していた「=B3/B4」にはならず、「0除算のエラー」が発生します。
このとき、コピー元の数式「=B2/B4」の「B4」がコピー&貼り付け操作により変わることがなければ、期待通りの結果が得られそうです。
このような場合に利用する参照方式が「絶対参照」です。
     
     
  Tips
「行」、「列」一方だけの絶対参照
絶対参照は「行」、「列」の両方に指定されることが一般的ですが、「行」、「列」の一方だけに指定することもできます。
例 =B2/$B$4
   =B2/B$4
   =B2/$B4
これらが入力されるセルにおける実行結果は同じですが、オートフィルやコピー&貼り付け操作を行った場合、貼り付け先の結果がそれぞれ別の結果になりますので目的に応じて使い分けるとよいでしょう。